退職代行を使った月の給料がいつ振り込まれるのか、最終給与の受け取り方を解説します。締め日と支給日の関係、退職日が月の途中になったときの日割り計算、振込が遅れるときの確認手順、手渡し運用だった職場での対処までまとめました。
最終給与は通常の支給日に振り込まれるのが原則
退職代行を使ったからといって、給料の支払いサイクルが変わるわけではありません。多くの職場では、締め日までの勤務分を通常の支給日に支払う運用が続きます。たとえば月末締め・翌月25日払いの会社であれば、退職した月の勤務分は翌月25日に振り込まれるのが基本です。
働いた分の賃金は、退職の経緯にかかわらず受け取る権利があります。労働基準法は賃金について、通貨で、直接労働者に、全額を、毎月1回以上、一定の期日に支払うという原則を定めています。退職代行の利用を理由に支払いを止めることは、この原則に反する扱いになります。
退職日が月の途中だと日割りになる
月給制で月の途中に退職した場合、その月の給与は日割りや時間割で計算されるのが一般的です。計算方法は就業規則や賃金規程で定められており、会社によって異なります。
| 項目 | 扱いの傾向 |
|---|---|
| 基本給 | 所定労働日数に応じて日割り計算されることが多い |
| 通勤手当 | 定期代を先払いしていた場合、未使用分が精算されることがある |
| 住宅手当など | 規程により、日割りか全額不支給かが分かれる |
| 社会保険料 | 退職日が月末かどうかで控除される月数が変わる |
とくに社会保険料は、退職日を月末にするか月末の前日にするかで手取りが変わります。この点は退職代行と退職日の決め方|月末退職と月初退職で変わる社会保険料で詳しく解説しています。
有給を消化した場合の扱い
有給休暇を取得した日は、通常の勤務日と同じく賃金が支払われます。そのため、退職前に有給を消化してから辞めた場合も、その分は最終給与に含まれます。
一方、有給が残っていない状態で出社を止めた場合は欠勤扱いとなり、その分の賃金は発生しません。どちらの扱いになるかで最終給与の金額が変わるため、依頼時に有給の残日数を確認しておくと見通しが立ちます。有給がない場合の進め方は有給がない・残っていない場合の退職代行|退職日までの扱いを解説で整理しています。
振り込まれないときの確認手順
支給日を過ぎても入金がない場合は、次の順に確認してください。
- 就業規則や労働条件通知書で、締め日と支給日を再確認する
- 退職日が締め日をまたいでいないか(翌々月払いになっていないか)を確認する
- 給与口座を解約・変更していないか確認する
- 依頼した退職代行の業者を通じて、会社へ支払い状況を確認してもらう
- それでも支払われない場合、労働基準監督署への相談を検討する
賃金の未払いは労働基準法違反にあたる可能性があり、労働基準監督署は監督指導を行う立場にあります。ただし、個別の金額を代わりに取り立ててくれる機関ではありません。回収そのものを求めるなら、弁護士への相談が選択肢になります。相談先の違いは退職代行と労働基準監督署の違い|どちらに相談すべきかの判断基準で解説しています。
給料が手渡しだった職場の場合
小規模な職場では、給与を現金手渡しで運用していることがあります。この場合、出社せずに辞めると受け取り方法が問題になります。
対応としては、退職代行を通じて口座振込への変更を依頼する方法や、書留で郵送してもらう方法を相談することになります。ただし振込先の変更に会社が応じる義務が当然にあるわけではないため、話し合いが必要です。交渉が発生する可能性を考えると、交渉権のある運営元を選んでおくと進めやすくなります。
あわせて受け取る書類も確認しておく
最終給与と前後して、退職後の手続きに必要な書類が届きます。給与だけに気を取られず、次の書類も揃っているか確認してください。
- 離職票(失業給付の手続きに必要)
- 源泉徴収票(転職先での年末調整や確定申告に必要)
- 雇用保険被保険者証
- 年金手帳や基礎年金番号が分かる書類(会社が預かっていた場合)
- 健康保険資格喪失証明書
源泉徴収票の受け取り方は退職代行を使った後の源泉徴収票|受け取り方と届かないときの対処法で、離職票については退職代行の利用後に届く離職票・源泉徴収票の受け取り方で解説しています。
よくある質問
退職代行を使うと給料を減らされませんか
働いた分の賃金を、退職の方法を理由に減額することは認められていません。金額に疑問があるときは、給与明細の内訳と就業規則の計算方法を照らし合わせて確認してください。
退職金は最終給与と一緒に振り込まれますか
退職金は給与とは別の支払いサイクルで扱われることが多く、支給時期は退職金規程によります。支給条件そのものも会社ごとに異なります。詳しくは退職代行を使うと退職金はもらえない?支給の条件と確認すべきポイントをご覧ください。
会社から損害賠償を差し引かれることはありますか
賃金は全額を支払うことが原則とされており、会社が一方的に相殺することは通常認められていません。仮に控除されていた場合は、内訳の説明を求めるのが第一歩です。
まとめ
退職代行を使っても、最終給与は通常の支給日に振り込まれるのが原則です。金額が変わるとすれば、日割り計算や有給の消化状況、社会保険料の控除月数といった要因によるものです。支給日を過ぎても入金がない場合は、締め日と支給日の確認から順に進め、必要に応じて業者経由で会社に確認してもらってください。あわせて、離職票や源泉徴収票などの書類も忘れずに受け取りましょう。

