試用期間中に退職代行を使うときの料金の考え方と、業者の選び方を整理します。在籍が短くても費用が下がりにくい理由、雇用形態による価格区分の有無、交渉が必要になりやすい場面まで、依頼前に知っておきたい点をまとめました。
試用期間中でも料金は下がりにくい
「まだ数週間しか働いていないから安くなるのでは」と考える人は少なくありませんが、退職代行の料金は在籍期間の長さで決まるものではありません。会社へ連絡を入れ、退職の意思を伝え、必要な書類のやり取りを整える、という一連の手間は在籍期間に関係なく発生するためです。
そのため、試用期間中だからという理由で割引が適用されるサービスは一般的ではありません。ただし、正社員とアルバイト・パートで料金を分けている運営元はあるので、自分の雇用形態がどちらに当たるかによって金額が変わることはあります。相場全体は退職代行の費用相場は?料金の内訳と「安すぎ」に注意すべき理由で解説しています。
試用期間の法的な位置づけを押さえておく
試用期間は「お試し期間」と受け取られがちですが、法的にはすでに労働契約が成立している状態とされています。つまり、正社員として働き始めているのと同じく、退職の申し入れができます。期間の定めのない雇用であれば、法律上は申し入れから一定期間の経過で契約が終了するとされています。
一方で、会社の就業規則には長めの予告期間が定められていることもあり、実際の退職日については話し合いになることがあります。試用期間中の退職全般の流れは試用期間中でも退職代行で辞められる?入社してすぐ辞めたいときの対処法で整理しています。
価格帯ごとにできることの違い
| 運営元 | 価格帯 | 対応できる範囲 |
|---|---|---|
| 民間企業 | 低め | 退職の意思を伝える連絡の代行のみ |
| 労働組合 | 中間 | 退職日や有給などの交渉ができる |
| 弁護士 | 高め | 交渉に加え、金銭請求や法的トラブルへの対応 |
試用期間中は有給がまだ付与されていないことが多く、交渉が必要になる場面は比較的少ない傾向があります。その意味では、低価格帯で足りるケースが多いといえます。運営元ごとの違いは退職代行の種類「労働組合型・弁護士型・民間型」の違いと選び方をご覧ください。
それでも交渉が必要になる場面
次のような事情があると、意思を伝えるだけでは済まないことがあります。この場合は交渉できる運営元を検討してください。
- 会社が「試用期間が終わるまでは辞められない」と主張してくる場合
- 入社時の研修費用や資格取得費用の返還を求められた場合
- 制服・PC・社員証などの貸与品の返却方法で話がまとまらない場合
- 働いた分の給料の支払い時期や方法が決まっていない場合
- 入社前に受けた説明と実際の労働条件が大きく違う場合
とくに費用の返還を求められるケースでは、労働基準法が労働契約の不履行について違約金を定めることを禁じている点が問題になります。実質的に退職の自由を制限する取り決めは無効と判断される可能性がありますが、契約内容によって結論が変わります。詳しくは退職代行を使うと研修費や資格取得費用の返還を請求される?で解説しています。
費用を抑えたいときの選び方
手元資金が少ない状態で辞めたい人も多いので、次の点を順に確認すると無駄が減ります。
- 交渉が必要かどうかを先に見極める
- 雇用形態別の料金区分があるサービスを探す
- 表示価格が総額か、オプションが別料金かを確認する
- 後払い・分割に対応しているかを確認する
- 退職できなかった場合の返金条件を読んでおく
価格を軸に比較するなら安い退職代行おすすめ比較を、手元にお金がないときの選択肢はお金がないけど退職代行を使いたいもあわせて確認してください。
よくある質問
試用期間中に辞めると経歴に傷がつきますか
短期間の在籍を職務経歴書にどう書くかは本人の判断によりますが、雇用保険の加入手続きが行われていれば記録は残ります。転職時の扱いについては退職代行を使ったことは転職先にバレる?影響と対策で整理しています。
試用期間中は有給が使えませんか
有給休暇は、原則として入社から6か月継続勤務し、所定労働日の8割以上出勤した場合に付与されます。そのため試用期間中はまだ付与されていないことが多く、休んだ分は欠勤扱いになる可能性があります。
依頼した当日から出社しなくて済みますか
有給がない場合は欠勤扱いになるため、会社の理解が必要になることがあります。実際にどう進むかは職場によって異なります。詳しくは退職代行なら即日で辞められる?当日退職の流れと注意点をご覧ください。
まとめ
試用期間中だからといって退職代行の料金が安くなるわけではありませんが、有給の交渉が不要なぶん低価格帯で足りるケースは多くあります。判断の順序としては、まず交渉が必要かを見極め、次に雇用形態別の料金区分と支払い方法を確認する、という流れが分かりやすいです。研修費の返還を持ち出されそうな場合だけは、法的な判断ができる相談先を確保しておくと安心です。

