出向・転籍中に退職代行は使える?連絡先はどちらの会社になるか

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出向・転籍中に退職代行は使える?連絡先はどちらの会社になるか

出向中や転籍後に退職代行を使う場合の注意点を整理します。在籍出向と転籍で雇用契約の相手が変わること、退職の連絡をどちらの会社に入れるべきか、有給や退職金の扱いがどうなるかを具体的に解説します。

目次

在籍出向と転籍では相手が違う

出向と一口に言っても、法的な構造は二通りあります。ここを取り違えると、退職の連絡先そのものを間違えることになります。

形態 雇用契約の相手 退職を申し入れる先
在籍出向 出向元(元の会社) 出向元
転籍(移籍出向) 転籍先(現在の会社) 転籍先

在籍出向は、元の会社との雇用契約を残したまま、別の会社の指揮命令下で働く形態です。給与の支払元がどちらであっても、契約の相手は出向元のままです。一方、転籍は元の会社との契約を終了させて新しい会社と契約し直す形なので、退職の相手は現在の会社になります。

自分がどちらか判別する方法

日々働いていると、自分がどちらの立場なのか意識しないまま過ごしていることがあります。次の書類を見れば判別できます。

  • 出向命令書・転籍同意書(どちらを受け取ったか)
  • 給与明細の発行元と、源泉徴収票の支払者名
  • 健康保険証に記載された保険者・事業所名
  • 雇用保険の被保険者証に記載された事業所

特に転籍は本人の同意が必要とされるため、同意書にサインした記憶があるなら転籍の可能性が高くなります。判断がつかない場合は、書類の内容を代行の担当者に伝えて相談してください。事前に整理しておくべき情報は退職代行を使う前の事前準備にまとめています。

連絡先を間違えるとどうなるか

在籍出向なのに出向先へ退職を申し入れても、その会社には雇用契約を終了させる権限がありません。話が出向元に回されるだけで時間がかかり、その間も勤務が続くことになります。逆に、転籍しているのに元の会社へ連絡しても、すでに契約関係はありません。

実務的には、代行に依頼する際に「在籍出向で、出向元は◯◯、勤務先は△△」と両方の会社名を伝えておくのが確実です。担当者が正しい相手を選び、必要なら両方へ連絡を入れてくれます。

両方に連絡してもらうべき場合

在籍出向であっても、日々の勤怠管理や貸与品の管理は出向先が行っていることがほとんどです。退職の申し入れ自体は出向元に対して行いつつ、出勤しない旨と返却物の扱いを出向先にも伝えてもらう。この二段構えにしておくと、現場で「無断欠勤」と扱われる事態を防げます。

有給休暇はどちらで計算されるか

在籍出向の場合、勤続年数は出向元での在籍期間が通算されるのが一般的です。有給の付与日数もその期間にもとづいて決まります。転籍の場合は、転籍時に前の会社での有給を精算するのか、日数を引き継ぐのかが同意書や協定で定められていることが多く、書面の確認が必要です。

残っている日数がわからない場合は、勤怠システムや給与明細で確認してください。消化の進め方は退職代行で有給消化はできる?で解説しています。

退職金と社内規程の扱い

退職金は、どちらの会社の規程が適用されるかで金額が変わります。在籍出向なら出向元の規程、転籍なら転籍先の規程が基準になるのが基本ですが、転籍時に前の会社の勤続年数を通算する取り決めがある場合もあります。

金額に影響する重要な点なので、就業規則と退職金規程を確認しておいてください。就業規則の見方は就業規則と退職代行で、退職金の考え方は退職代行と退職金にまとめています。

返却物と引き継ぎの整理

出向中は、出向元と出向先の両方から貸与品を受け取っていることがあります。パソコンや社員証、入館カード、制服などがどちらの資産なのかを整理し、それぞれの返却方法を確認してもらってください。返却の実務は私物の返却と貸与品の扱いで解説しています。

また、出向先で担当していた業務の引き継ぎを求められることがありますが、出社せずに書面で対応できる範囲にとどめるのが一般的です。引き継ぎの考え方は引き継ぎをせずに辞められるかを参考にしてください。

出向ではなく転勤の辞令が出た場合

同じ人事異動でも、出向・転籍と、勤務地だけが変わる転勤とでは、確認すべき点が変わります。転勤の場合は、赴任日と退職日の重なり方や、会社が先に負担した赴任費用の精算が論点になりやすいところです。辞令を受けた後の進め方は転勤の辞令が出た後の退職についての記事にまとめています。

よくある質問

出向先の上司に伝えれば退職できますか?

在籍出向の場合、雇用契約の相手は出向元なので、出向先だけに伝えても手続きは進みません。出向元への申し入れが必要です。

出向元に戻ることを条件に引き止められました。応じる義務はありますか?

退職の意思を撤回する義務はありません。復帰の提案を受け入れるかどうかは本人の判断であり、断っても退職の効力に影響しません。

転籍したばかりですが辞められますか?

辞められます。転籍後の在籍期間が短くても、退職の申し入れは通常どおり可能です。ただし有給の付与状況は転籍時の取り決めによるため、確認しておいてください。

出向と派遣は同じですか?

異なります。派遣は派遣元と雇用契約を結び、派遣先で就労する形態です。派遣社員として辞める場合の注意点は契約社員・派遣社員の退職代行で解説しています。

まとめ

出向中の退職で最も重要なのは、雇用契約の相手が出向元か転籍先かを正しく把握することです。書類で判別したうえで、両方の会社名を代行に伝えて依頼すれば、連絡先の取り違えによる遅れを防げます。有給と退職金の扱いも規程次第なので、依頼前に確認しておいてください。

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