警備員が退職代行を使って辞める場合の進め方をまとめます。24時間体制の現場でどこに連絡してもらうか、制服や警備員証の返却方法、警備員指導教育責任者などの資格や講習費の扱いまでを整理して解説します。
警備の仕事を辞めにくくしている事情
警備業は慢性的な人手不足を抱えている現場が多く、一人が抜けると当日のシフトが埋まらないという構造があります。そのため、退職を申し出ても「代わりが見つかるまで」と引き延ばされたり、隊長や現場責任者の段階で話が止まったりすることが起こりがちです。
さらに、常駐先が客先の施設であるため、「取引先に迷惑がかかる」という言い方で慰留されることもあります。ただし、契約上の責任を負っているのは警備会社であって、個々の隊員ではありません。人員配置の責任を個人に負わせる理屈には、法的な根拠はありません。
連絡先は現場ではなく本社・営業所
警備の現場は、常駐先・隊長・営業所・本社と関係者が多層になっています。退職の意思を伝える相手は、雇用契約を結んでいる警備会社の本社または所属営業所です。常駐先の施設担当者に伝えても、退職手続きは進みません。
依頼するときは、次の情報を整理して伝えてください。
- 所属する警備会社の正式名称と、所属営業所
- 常駐している現場の名称(本社が現場を特定できるように)
- 隊長・現場責任者の氏名
- 次に入っているシフトの日時
- 制服・装備・警備員証などの貸与品
現場と本社の両方に情報が行き渡らないと、当日の穴埋めができず無断欠勤扱いになる恐れがあります。本社へ連絡してもらったうえで、現場への周知も依頼しておくと安全です。
24時間体制の現場での連絡タイミング
常駐現場が24時間稼働でも、警備会社の事務所は日中のみ開いていることが多くあります。退職の連絡は事務所の営業時間内に入るのが基本です。夜勤明けに申し込む場合、実際の連絡は当日の日中になると考えておいてください。
次の勤務が夜から始まるなら、その日の日中に連絡を入れてもらえば当日から出勤せずに済みます。シフト勤務での時間調整は夜勤・シフト勤務と退職代行で、当日の動き方は退職代行の即日対応で確認できます。
制服・装備・警備員証の返却
警備員は貸与品が多い職種です。返却対象になりやすいものを挙げます。
| 区分 | 主なもの |
|---|---|
| 被服 | 制服上下、帽子、ネクタイ、防寒着、靴 |
| 装備 | 警笛、誘導灯、無線機、腕章、ベルト類 |
| 身分証 | 警備員証、社員証、現場の入館カード |
| 鍵 | 詰所や巡回で使う鍵類 |
鍵や入館カードは施設のセキュリティに関わるため、返却が遅れると現場が困ります。代行を通じて返却方法を確認し、着払いでの郵送か営業所への持参かを指定してもらってください。発送する場合は追跡できる方法を選び、記録を残しておくと安心です。詳細は私物の返却と貸与品の扱いにまとめています。
クリーニング代を請求されたら
制服の返却時にクリーニング代を求められることがあります。就業規則や貸与時の取り決めに定めがあるかを確認してください。定めがなく、給与から一方的に差し引かれた場合は、賃金の全額払いの原則に照らして問題になり得ます。
資格取得費や講習費の返還を求められた場合
警備業では、新任教育や現任教育、施設警備業務検定などの講習を会社負担で受けることがあります。退職時に「講習費を返せ」と言われるケースがありますが、労働基準法は労働契約の不履行に対する違約金をあらかじめ定めることを禁じています。一律に返還を義務づける取り決めは、有効性が問題になります。
金額と根拠の提示を求め、判断がつかない場合は交渉できるサービスに相談してください。考え方の詳細は研修費の返還を求められた場合で解説しています。取得した検定資格そのものは個人に帰属するため、退職によって失われるものではありません。
依頼先の選び方
伝達だけで足りるなら民間の代行でも進みますが、未払いの残業代がある、講習費の返還を強く求められている、といった場合は交渉できる相手が必要です。運営主体ごとの違いは退職代行の種類の違いで比較しています。サービス選びは退職代行おすすめ比較ランキング、費用を抑えたい場合は安い退職代行の比較を参考にしてください。
よくある質問
常駐先に迷惑がかかると言われました。責任を負いますか?
警備契約を結んでいるのは会社と施設側であり、人員配置の責任は会社にあります。個々の隊員が契約上の責任を直接負うものではありません。
次のシフトが明日入っています。今日中に辞められますか?
営業所の営業時間内に連絡が入れば、翌日以降の出勤をしない形で進められることが多くあります。申し込み時に次のシフト日時を必ず伝えてください。
警備員証は自分で処分してよいですか?
会社の管理物なので、自己判断で処分せず返却してください。返却方法は代行を通じて確認するのが確実です。
隊長に何度も引き止められています。どうすればよいですか?
連絡窓口を代行に一本化し、以後の対応を任せてください。個別に応じると話が振り出しに戻りやすくなります。引き止めへの対処は強い引き止めがある場合で解説しています。
まとめ
警備員が辞める場合の要点は、連絡先を現場ではなく警備会社の本社・営業所にすること、貸与品と鍵類の返却方法を早めに確定させること、講習費返還を求められたら根拠を確認することの3つです。シフトと貸与品を整理して依頼すれば、次の勤務から出ずに手続きを進められます。

