塾講師が退職代行を使うときの料金相場は、労働組合が運営するサービスで2万円前後、弁護士が運営するサービスで5万円前後が目安です。この記事では、担当している生徒やクラスが残っている状況をふまえ、費用を抑えながら辞めるための進め方を整理します。
塾講師の退職代行の料金相場
退職代行の料金は、塾業界だから高くなるという設定にはなっていません。金額を左右するのは、サービスの運営元がどこかという点と、自分の雇用形態です。まず全体像を押さえておきましょう。
| 運営元 | 料金の目安 | できることの範囲 |
|---|---|---|
| 労働組合 | 2万円前後 | 退職の意思を伝えるほか、有給消化や退職日について話し合える |
| 民間企業 | 2万円台から | 退職の意思を塾へ伝える連絡が中心。条件の交渉はできない |
| 弁護士 | 5万円前後 | 交渉に加え、未払い賃金の請求や損害賠償を求められた場合の対応もできる |
この違いを理解しないまま安さだけで選ぶと、有給を使ってから辞めたい、未払いのコマ外賃金を請求したいといった希望が叶わないまま手続きだけが終わってしまいます。運営元ごとにできることがどう変わるかは退職代行の種類と運営元の違いで詳しく説明しています。
非常勤講師は料金が下がることがある
サービスによっては、正社員とアルバイト・パートで料金区分を分けています。塾講師は非常勤やコマ給の働き方が多いため、この区分に当てはまれば数千円ほど安く依頼できる場合があります。
区分の判断基準を先に確認する
注意したいのは、区分の判断が雇用契約書の名称ではなく、社会保険に加入しているかどうかに置かれているサービスがある点です。週の担当コマ数が多く社会保険に入っている非常勤講師は、正社員と同じ区分になることがあります。申し込み前の無料相談で自分がどちらの料金になるかを確認しておくと、想定外の出費を避けられます。アルバイト区分の料金の考え方はアルバイト・パートの退職代行の料金にまとめています。
掛け持ちしている場合は依頼先の数で変わる
複数の塾を掛け持ちしている講師が全部を辞める場合、原則として勤務先ごとに1件分の料金がかかります。1社分の料金で何社でも対応してもらえるわけではないため、辞める順番や時期を分けるかどうかも含めて相談しておきましょう。
塾講師の退職で費用が上がりやすい場面
塾の退職では、一般的な職場では起きにくい論点があります。これらが絡むと安いプランでは対応しきれず、結果的に高くつくことがあります。
担当している生徒やクラスが残っている
個別指導の担当生徒や、年間を通じて受け持つクラスがあると、塾側から代わりが見つかるまで続けてほしいと求められやすくなります。退職の意思を伝えるだけの民間サービスでは、この求めに対して話し合いができません。退職日を調整したい場合は、交渉ができる労働組合か弁護士の運営が必要です。担当生徒がいる場合の具体的な進め方は塾講師が退職代行で辞めるときの流れで解説しています。
受験期や講習期間に重なっている
冬期講習や入試直前期は塾にとって最も人手が必要な時期で、引き止めが強くなりやすい時期でもあります。ただし期間の定めのない雇用であれば、退職の申し入れから一定期間の経過によって契約は終了します。時期を理由に辞められないということはありませんが、話し合いが長引く可能性は見込んでおきましょう。
研修費の返還を求められた
採用時の研修費や指導マニュアルの費用について、早期に辞めた場合は返還するよう求められるケースがあります。返還の求めが有効かどうかは契約内容や研修の性質によって個別に判断が分かれるため、金額の話が出た時点で弁護士が運営するサービスや労働局の相談窓口に確認してください。
費用を抑えたいときに確認する3点
安さを優先しつつ失敗を避けるために、依頼前に次の3点を押さえておきましょう。
- 表示価格が総額か。追加料金や成功報酬が別途かかる仕組みになっていないか
- 自分の希望(有給消化、当日から出勤しない、私物の返却)が料金の範囲内で対応できるか
- 退職できなかった場合の返金の条件が明記されているか
価格帯ごとの比較は安い退職代行の比較にまとめています。相場を大きく下回る金額を掲げているサービスは、対応範囲が限定されていたり追加料金が発生したりすることがあるため、支払う総額で判断してください。
よくある質問
コマ給の未払い分も一緒に請求できますか
授業準備や補習に対する賃金が支払われていない場合、その請求は交渉にあたるため、弁護士が運営するサービスでなければ対応できません。労働組合の運営でも団体交渉として扱える範囲がありますが、対応の可否はサービスごとに異なるため事前に確認してください。
生徒や保護者に連絡しないまま辞めても問題ありませんか
生徒や保護者への説明は、本来は雇用主である塾が行う立場にあります。個人の連絡先を私的に持っている場合は扱いに注意が必要ですが、退職の連絡そのものを講師個人が保護者へ入れる義務は通常ありません。
安いプランでも有給を消化してから辞められますか
民間企業が運営するサービスは、退職の意思を伝えることはできても、有給や退職日について塾と話し合うことはできません。有給を使い切ってから辞めたい場合は、労働組合か弁護士が運営するサービスを選ぶ必要があります。
教材やテキストを持ったままでも依頼できますか
依頼はできます。ただし貸与品の返却は退職とは別の手続きとして残るため、返却の方法と期限を退職の連絡と一緒に伝えてもらうと、やり取りが一度で済みます。郵送で返す場合は送付の記録が残る方法を選んでおくと安心です。
まとめ
塾講師の退職代行は、労働組合の運営で2万円前後、弁護士の運営で5万円前後が目安です。非常勤の区分に当てはまれば費用を抑えられますが、担当生徒の引き継ぎや研修費の返還といった話し合いが発生しやすい職種でもあります。料金の安さだけで選ばず、自分の状況で必要になる対応範囲から逆算して選んでください。
※記載の料金・条件は2026年9月時点で公開されている一般的な価格帯をもとにした目安です。最新の内容は各公式サイトでご確認ください。
研修費の返還や未払い賃金の話が出ている場合は、交渉まで任せられる弁護士運営のサービスに相談しておくと安心です。

